歴史学研究会近代史部会 10月例会

「現代社会運動史資料の海へ
-埼玉大学共生社会研究センター見学・報告・交流会-」

*例会企画趣旨:

 埼玉大学の共生社会研究センターには、住民図書館をはじめとする団体や個人より寄贈を受け、現在も継続収集を行う、30万点を超える社会運動やNGO・NPO関連のビラ・ミニコミが収蔵されています。環境・人権・教育・平和・産業・生活問題など、そこにみられるテーマは幅広いものであり、同所は市民の活動を記録・保存し、社会に発信するための情報センターとしての機能を果しています。

 また、日本消費者連盟・草の根通信(復刊)・練馬母親連絡会・国立市障害者自立運動・べトナムに平和を!市民連合(ベ平連)・横浜新貨物線反対運動・公害問題等、様々な運動に関する一次史料や、生涯をかけて公害問題に取り組んだ宇井純氏(1932-2006)の資料コレクション、東南アジアを歩き『バナナと日本人』や『ナマコの眼』などの著作を残した鶴見良行氏(1926-1994)の残した蔵書・研究ノート等が存在しています。

 これらの史資料は『「生活の質」を捉え直し、多価値の時代における共生のあり方を考察し、社会に還元する』(センターHPより)目的は勿論のこと、特に研究者にとっては、1960年代以降の社会運動を考える上で、大きな手がかりになることが予想されます。しかし現代の人文社会科学は、現代社会運動史資料の実態解明や収集・保存・活用について、未だ方法論を確立したとは言いがたい状況にあります。
 そこで、このたび歴史学研究会近代史部会は、センターのご協力をいただき、現地での史資料見学・個別報告・交流会を一体化した例会を企画することにいたしました。

 本企画は、現代社会運動研究・調査についての論点共有や、研究基盤作りのための第一歩であることを目的としています。学知の境界を超えて、社会運動を「現場」の視点から改めて問い直すことや、現代史資料を収集・保存・活用すること、そして記録や証言自体の持つ意味について、話し合ってみたいと思います。
 これから研究をはじめようと考えておられる学部生・院生や、すでに研究をすすめておられる研究者、現代史資料を扱っておられるアーキビストなど、ご興味をお持ちの皆様。センターに集い、一緒に語り、考えてみませんか。

*日時:2007年10月21日(日) 午前11時45分埼玉大学正門前集合 17時終了予定

  1. センター見学と担当者様の説明
  2. 2名の研究者による報告、2名のコメンテーターによる問題提起
  3. その後、総合討論を行います。

*場所:埼玉大学共生社会研究センター(総合研究機構3F)

住所 埼玉県さいたま市桜区下大久保255 (JR京浜東北線「北浦和」駅あるいは埼京線「南与野」駅より、バス「埼玉大学行」で、終点「埼玉大学前」下車。所要時間20~30分。バスは本数が少ないため、時間に余裕をもってお越し下さい。)   

ホームページアドレス http://www.kyousei.iron.saitama-u.ac.jp/

会場までの案内図は、以下をごらん下さい。
http://www.kyousei.iron.saitama-u.ac.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=3

国際興業バス時刻表ページ
http://kokusaikogyo.ekiworld.net/dia0916/timechart/jikoku159905.html(北浦和)
http://kokusaikogyo.ekiworld.net/dia0916/timechart/jikoku167801.html(南予野)

当日は11時45分に埼玉大学正門前にお集まりください。部会運営委員が皆様を会場へお連れします。それ以後に来られた方は、直接会場までお来し下さい。
当日昼食休憩はございませんので、あらかじめ済ませた上でご参加下さい。

*報告者・コメンテーター(タイトルは変わることがあります):

報告1 相川陽一氏(一橋大学・院)「地域ベ平連調査からみえてきたもの」

報告2 友澤悠季氏(京都大学・院)「センターとの出会いから考えたこと ―宇井純公害問題資料を事例として―」

コメンテーター:原山浩介氏(国立歴史民俗博物館)、檜皮瑞樹氏(早稲田大学)

*参加申し込み方法

定員は20名、予約制です。会場整理の都合上、10月7日(日)までに、

歴史学研究会近代史部会運営委員、大和孝明(やまとたかあき)のメールアドレス
   yamswing @ yahoo.co.jp
までご連絡下さい。
先着順で、ご案内を差し上げます。

定員一杯となった場合、ご来場をお断りすることがございます。大変心苦しいことではありますが、どうぞご了承下さい。

当日は、レジュメ代300円の徴収にご協力下さい。

*ご注意下さい

埼玉大学共生社会研究センターは、この企画に対し、会場確保・内容説明等の点でご協力くださっています。しかし例会企画・運営・実行の責任は、歴史学研究会近代史部会にあります。例会について埼玉大学にお問い合わせいただきましても、回答しかねる場合がございます。

お問い合わせにつきましては、上述の大和アドレスまでご連絡のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。また、近代史部会ホームページをご参照ください。

歴史学研究会近代史部会ホームページ http://rekiken-kindai.blogspot.com/

皆様のご参加をお待ちしております。