=================================== 同時代史学会電子メールニュース 第158号(2023年10月30日) 【投稿:【ご案内】日本技術哲学/技術論研究会】 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ※会員の木原英逸様より、以下の研究会についての投稿をいただきました。 (長谷川) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 日本の技術論・技術哲学を話題に、以下の研究会があります。 1990年代の社会諸改革のなかで、学術政策がどう変わったのか、科学技術論を 例に検討する報告がされます。また、水俣病とアスベスト問題を事例に、そこ での技術者とその倫理の役割を検討する報告がされます。 ご関心の向きにお知らせいたします。(木原英逸) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 日本技術哲学/技術論研究会 日時:2023 年 11 月 4 日(土)13:00-15:00 場所:中央大学・後楽園キャンパス 3 号館 3300 教室 プログラム 13:00 木原英逸(独立研究者・科学技術論) 「『科学技術“社会”論』の社会的機能」 14:00 藤木篤(芝浦工業大学・工学倫理) 「環境汚染と公害問題における倫理:水俣病とアスベスト問題を事例に」 参加申込フォーム https://forms.gle/ubzYPkBAaqA6bz7QA 11 月 2 日(木)までにお申し込みください。(現地参加希望者は、申し込みいただいた上で、 そのまま現地にお越しください。オンライン参加希望者には 11 月 3 日に Zoom の URL をお 送りします。) 参加費無料 要旨 ------ 1. 木原英逸「『科学技術“社会”論』の社会的機能」 「科学技術論」にも民主(政治)的統制が必要である.科学技術論は,あるべき科学や技術(知 識)のあり方を論じてあるべき社会をつくろうとする,規範的な知識論であり学問論だから で(も)ある.そして,民主的な社会をつくろうと,科学や技術の民主的統制を課題としてき た.しかし,今日この国では(も),「民主」の名の下で民営(私営)化する社会をつくろうとす る科学技術論「科学技術”社会”論」が勢いを増している.民主的統制(の意味)が忘れられ, 科学技術論が野放しにされてきたからである.民主的な社会をつくるのに,市民による科学 や技術の民主(政治)的統制が(も)必要なら,科学技術論にもそれが必要だろう. 科学論は,すでに 20 世紀のその草創期から,あるべき社会をつくろうとする規範的な政治・ 社会論と切り離せなかった.それが科学論の「社会的機能」で(も)あり,今もそうである. では,1990 年代半ば以来(この国に/も)現れてきた知識論・学問論である「科学技術”社会” 論」の「社会的機能」とはどのようなものだろうか. ------ 2. 藤木篤「環境汚染と公害問題における倫理:水俣病とアスベスト問題を事例に」 本発表では、致命的な疾病を引き起こしかねない環境汚染問題における技術者の役割を、技 術思想と公害対策の変遷を探りながら考察してみたい。そのために 3 つのステップを踏む。 第一に、技術者倫理の発展史を振り返り、特に倫理綱領の変遷を簡単に取り上げる。第二に、 公害病の代表的な 2 つの事例-水俣病とアスベスト問題-を整理する。第三に、環境汚染研究 に携わる研究者や活動家が執筆した技術者論に関する資料を調査し、第一段階と第二段階 の結果と比較する。 ------ 本研究会は科研費基盤 B「グローバル化に向けた日本技術哲学の総合的研究」(23H00557) の助成を受けています。 問い合わせ先:夏目賢一(金沢工業大学)knatsume ★ neptune.kanazawa-it.ac.jp 以上 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆このメールマガジンは、同時代史学会会員の相互連絡を目的として、会員の みに送信されるものです。なお、メールアドレスは同時代史学会会員名簿に 記載されたものを利用しています。ご了承下さい。 ◆バックナンバーは http://www.doujidaishi.org/doujidaishi-mailnews/ に転載されます。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
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